自宅を担保に年金を受け取り返済は死後!リバースモーゲージとは!?

約3割が「ゆとりがない」「家計が苦しい」

平成21年度の「高齢者の日常生活に関する意識調査(内閣府/5年に1度実施)」において調査された、将来の日常生活についての不安の中で、自身や配偶者の健康状態・介護に並んで不安要素と回答されたのが、生活の為の収入でした。家計の面で「全く心配なく暮らしている」と答えた高齢者は全体の16%程度であり、27%が「ゆとりがない」「家計が苦しい」と回答しています。

平成26年の高齢者白書によると、世帯主が60歳以上の世帯の平均貯蓄額は2000万円を超えており、全体としてみると下の世代よりも高水準である一方で、生活保護受給者における65歳以上の割合は年々増加を続けており、生活に困窮する高齢者も決して少なくないことが分かります。

返済は死後に・・・リバースモーゲージ

高齢者高齢者の家計を支える年金制度の一つとして一部で実施されているのが、「リバースモーゲージ」と呼ばれる貸付制度です。これは自宅を担保に金融機関などから借り入れた借金を、年金という形で毎月一定額受け取る制度であり、欧米を中心に海外で広く行われています。返済は、死亡時に担保となっている住宅を売却して一括返済する形が一般的であり、「持ち家があるものの現金がなく、自分の死後に、この家に住む予定の者もいない」という高齢者向けの金融商品として、自治体や銀行などで取り扱われています。

我が家は手放さない・・・

これまで日本では、自宅を売却して得た資金を老後の生活費に当てるケースが多く、住み慣れた我が家を手放さざるを得ない状況が多々発生していました。「リバースモーゲージ」は、自宅に住み続けたまま生活費を得ることが可能になるため、新たな住まいの確保や新しい環境への適応などの負担がかからないという点で、高齢者の住環境整備に非常に有効な手段とされています。

リスクもあることは知っておくべき!

とはいうものの、リバースモーゲージにはリスクも存在します。一例を挙げると、契約期間中に担保である不動産の価値が下落し担保割れを起こした場合、その時点で融資が打ち切られる可能性がある事。あるいは、契約者が想定以上に長生きした場合、借り入れ可能金額上限に達してしまい、それ以上利用が不可となることなどです。また日本特有の問題として、日本では一般的に中古住宅の需要が低く、余程の高級住宅でなければ建物自体の価値はほとんど認められず、土地のみが担保の対象となります。その為、評価額が然程上がらず、借り入れ可能額が予想より低い事態が多々起きるほか、金融機関も地価下落リスクを考えて評価額を控えめにせざるを得ません。こういった事情もあって、まだまだ日本ではリバースモーゲージは充分に活用されているとは言いがたいのです。

普及促進のため銀行も奮闘

現在、民間でリバースモーゲージを取り扱っている銀行としては、東京スター銀行や中央三井信託銀行、みずほ銀行などがあります。東京スター銀行は、現在、新規契約者を対象にキャンペーンを展開しているほか、通常戸建のみが対象であるこの制度を一部地域ではマンションにも拡大するなど、リバースモーゲージの普及促進に向けたPRを大々的に行っています。

リバースモーゲージは、上手く活用すれば老後の生活費に余裕を持たせることが可能な制度。
自分にとってどのようなメリットとデメリットがあるかよく考え効果的に活用したいですね。

【関連リンク】
[平成21年度 高齢者の日常生活に関する意識調査結果]内閣府 共生社会政策 link
[平成26年版 高齢者社会白書(全体版)]内閣府 link
*リバースモーゲージの一例
[新型リバースモーゲージ「充実人生」]東京スター銀行 link
[リバースモーゲージ(住宅担保型老後資金ローン]三井住友信託銀行 link


関連記事