崩れるハンターと鳥獣のバランス。増える農作物被害。

崩れるハンターと鳥獣のバランス。増える農作物被害。

野生動物による農作物や樹木の食害に歯止めがかからず問題となっている。

その背景には、増えすぎた鳥獣を狩る、ハンターの高齢化や減少があった。

 

崩れる生態系、減り続けるハンター問題。

鳥獣による農作物への被害などが止まらない事態が続いている。

2013年度の農作物被害は、総額199億円にのぼっている。その要因となっているのは温暖化によって鹿やイノシシなどの野生動物の生息域が拡大していることに加えてハンターの高齢化と減少がある。

国は後継者を育成するために秋の猟期に合わせて若者や女性向けのフォーラムを開催するなど本腰を入れている。

 

野生動物により被害が深刻化している。

野生動物はキャベツや芋、にんじん、きのこ、果物、稲など農作物全般にわたり、零細な中山間部の農家では農作物被害が収まらない状態となっており、離農するケースも出ているほどだ。

また、南アルプスでは鹿が貴重な高山植物を食べつくしてしまい、景観が一変している。さらに、杉やヒノキの苗を食べてしまい、土壌が斜面から流れ出すケースも出てきてしまっている。

冬場になると大きな気の皮も食べるため、立ち枯れの原因にもなっている。

 

ハンターの数が減り続けている。

ハンターは高齢化で引退している人が増えていく一方で、山村人口の減少により新たな担い手が少なくなっているという。

2012年のハンター(狩猟免許所得者数)は18.1万人に対し、イノシシ(推定生息数)は88.7満頭となっている。

そうした背景から、国が鳥獣保護法を改定するなどバックアップを行うほか、狩猟をビジネスチャンスとしてとらえる企業もあるようだ。

警備会社大手の「ALSOK」(東京都)では、捕獲わなが作動すると、スマートフォンや携帯電話にメールで知らせるサービスを行っているほか、野生動物を使った「ジビエ料理」に関心が高まることから、専門の飲食店や食肉加工業者が増えているという。

まさにピンチをチャンスに変えているケースもあるようだ。

しかし、ハンターが増えるに越したことはないこの状況をどう打開するかが重要になってくるだろう。

 

【「読売新聞」より一部抜粋。】


関連記事