生活保護の不正受給件数が過去最多更新。一方不正受給額は減少

生活保護
日本における最後のセーフティネットと言われている生活保護は、経済的に困窮している国民に対して国や自治体が保護費を支給する制度です。社会的弱者にとって大変重要な制度ですが、金銭が直接関係することから、制度の開始から現在に至るまで様々な議論が絶えません。

不正受給は過去最多の4万件超えも…

働いて得た収入を申告しない、或いは収入を少なく申告する、年金を申告しないなど、様々な理由から本来受け取ることの出来る額以上の生活保護費を受け取る、所謂不正受給の発覚件数は、2013年度で4万3230件と過去最多を更新しました。不正受給総額自体は186億9000万円と、前年度比3億6000万円の減。1件当たり金額はおよそ43万円と過去最小となりました。

この多くは悪意によるものではなく、申告忘れなどの過失や手続きの理解不足によるものがほとんどです。中には、生活保護世帯の高校生が学業や新生活の為にアルバイトをして得た収入を申告していなかった事が不正受給とみなされたケースもありました。

生活保護受給世帯の増加と連動する形で不正受給件数は伸び続けていますが、件数ベースで2%弱、金額ベースでは0.5%での推移と、割合としては大きな変化はありません。福祉事務所が受給者の収入状況調査を徹底していることや、国民の生活保護に対する関心の増加もあり、不正受給の早期発見・早期対応がなされているために、不正受給の発見精度が上がり件数増加となっている、という見方もあります。

生活保護に対する関心の高まり

2012年、高収入を得ていた芸能人の親族が、芸能人に扶養義務・扶養の余力があるにも拘らず生活保護を受けていたとして大きな波紋を呼びました。これにより、生活保護の不正受給を強く追求すべしという世論が高まり、福祉事務所や各自治体、国レベルでも不正受給に対する取締りを強化しました。

しかしその一方で、本来保護されるべき人が適正な対応を受けられないというケースも存在します。2007年、北九州市で生活保護を受給していた男性が、就業について虚偽の報告を強制されて保護を打ち切られた末に餓死するという、痛ましい事件が起きました。2012年には札幌市に住む姉妹が生活保護を受けられず、ライフラインを止められた自宅で病死・凍死した状態で発見されました。

生活保護を受けることを恥と考える層もおり、受給世帯の実態を見ずに受給という事実だけで批判するケースや、逆に受給すべき状態にある人が保護を拒んで苦境に立たされるケースも少なくありません。また働いているにも拘らず生活保護以下の収入しか得られない、いわゆるワーキングプア問題なども絡めた議論もなされて庵、現在、良くも悪くも生活保護に対する国民の関心は高いといえるでしょう。

日本国憲法第25条
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」

生活保護はこれに基づき、最低限度の健康で文化的な生活を保障するために存在しています。自分と家族だけでどうにもならなくなった時、一時的に生活保護に頼ることは決して問題視されるものではありません。

悪意ある受給を防ぎ、必要な保護を受ける。一人一人の意識とモラルが重要です。


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